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こんにちは。養生コンシェルジュの鳴海美紀です。
前回「黒髪を育てる8つのA級食材」として、
- 黒ごま
- 黒豆
- 黒きくらげ
- 海藻(ひじき・もずく・昆布など)
- カキ
- シジミ
- ゴボウ
- プルーン・干しブドウ
をご紹介しました。
今回はその中でも特におすすめのスーパー養生フードをご紹介します。
黒髪が復活する?だれの家にもあるスーパー養生フードとは
上にあげたさまざまな食材は、豊かな黒髪を育てるためにも、血液と血管を若々しく保つためにも、どれも積極的に食べて欲しい養生食材です。
でも、その中で髪のアンチエイジングのためにひとつだけと言われたら、私は「黒ごま」を選びます。
黒ごまは、スーパーでも買える一般的な食材ですが、実は漢方生薬として使われるほど、薬効のあるスーパー養生フードのひとつです。
黒ごまの養生的効能
- 体を潤す
- 血を作り出す
- エネルギーを補充する
適応症:血虚や乾燥による白髪、便秘、不眠、疲労、めまい、目の疲れ等
人の体は水でできていると言われます。生まれたときには体の約80%を占めていた水分は、成人では約60%、老齢になると約50%と、どんどん少なくなっていきます。
体の水分が少なくなるということは、血が少なくなるということ。
血が少なくなると、栄養や酸素がきちんと運搬されなくなり、白髪、薄毛、肌の乾燥やしわなど、老化が目に見える形でどんどん進んでしまうのです。
不老長寿を目指す仙人の修行で許される食べ物はごくわずか。
そのメインとなるのが種やナッツ類。ごまや松の実などの「種」には、大きな命のエネルギーが詰まっていると考えているからです。
栄養学的にみても、ゴマにはリノール酸やオレイン酸などの必須脂肪酸や必須アミノ酸が多く含まれています。
さらに強い抗酸化力があり肝機能を高めるセサミンやゴマリグナン、肌と髪の新陳代謝に欠かせないビタミンB1、ビタミンB2、血や骨を作る鉄、銅、マグネシウム、亜鉛などが豊富に含まれる特級養生食材なのです。
上手に黒ごまを摂取するコツ
黒ごまの栄養を、しっかり役立てるためのポイントとなるのが、調理方法です。
厚く硬い皮に包まれている黒ごまは、消化されにくい食材。よく噛むように気を付けても、小さなゴマ粒は、上手に歯ですりつぶされず、丸ごと飲み込まれてしまうことも。
すると、せっかく食べても、胃と腸を素通りして、外に出てきてしまいます。
黒ごまを食べるときには、そのまま使うのではなく、指でひねりつぶす「ひねりゴマ」や「すりごま」にして、消化吸収を助けてあげることが大切です。
おすすめ黒ごま活用術
黒ごまの食べ方としておすすめなのが「練りごま」です。油が出てくるまでなめらかにすりつぶされた練りごまは吸収率もだんぜんアップ。野菜やお肉はもちろん、パンやお味噌汁との相性も抜群です。
溶かすだけ!
5秒で黒ごまがチャージできる「黒ごま豚汁」
お手軽度 ★★★★★
材料
黒練りごま 小さじ1
豚汁1杯
作り方:いつものお味噌汁に、小さじ1杯の黒練りごまを加えるだけ。豚の脂の甘味とゴマのコクの相性が抜群です。普通のお味噌汁に加えるのもおすすめです。
血糖値の上昇をゆるやかに「黒ごまバナナスムージー」
お手軽度 ★★★★
お得度 ★★★★★
材料
黒練りごま 小さじ1
バナナ 1本
豆乳または牛乳 200㏄
いつものバナナスムージーに、黒練りごまを加えるだけ。ゴマのコクが加わり、満足感もアップ。
しかも黒ごまに含まれる食物繊維や油分が、血糖値の上昇を緩やかにして、腹持ちもよくなります。
栄養とセンスがアップ「黒ごまトースト」
お手軽度 ★★★★
おしゃれ度 ★★★
材料
黒練りごま 大さじ1
蜂蜜またはメープルシロップ 大さじ1
食パン 1枚
バター 少々
黒練りごまと蜂蜜を練り合わせて、食パンにたっぷり塗り、香ばしくトーストしましょう。
バターを塗ると風味がアップします。
バナナやアボカドのトッピングもおすすめです。
いつもの麺が大変身「黒ごま担々麺」
お手軽度 ★★★★★
インパクト度 ★★★★
材料
黒練りごま 適量
市販の担々麺(袋麺でもカップ麺でも可)
市販の担々麺に黒練りごまを加えるだけ。製品によって色や味が違うので、小さじ1~大さじ1程度の黒練りごまを、様子をみながら加えてください。いつもの麺が見た目も味も変身します。
見た目のインパクトが楽しい「黒ごまバンバンジーのたれ」
ごちそう度 ★★★★★
インパクト度 ★★★★
材料
(たれ)
黒練りごま 大さじ3
酢 大さじ1
醤油 大さじ1
砂糖 小さじ1
おろしにんにく おろししょうが 各こさじ1/2
砕いたアーモンド 4~5粒分
白っぽいイメージのあるバンバンジーに黒いたれを使うことで、インパクトのある一品になります。
鶏肉はモモ肉よりもムネ肉やささみなど、淡泊な部位、付け合わせの野菜はきゅうりがおすすめです。細く切ってもいいですが、ピーラーで薄く幅広にむいて並べると、おしゃれ度もアップします。豚しゃぶのたれとしてもおすすめです。
まとめ
いかがでしたか?黒ごまは黒髪復活だけでなく、根本的なアンチエイジングに欠かせないスーパー養生フードです。
ぜひ毎日の生活にスプーン1杯の黒ごまを取り入れてみてください。
鳴海美紀(なるみみき)さん
国際鍼灸医師・国際薬膳師・健康美容コミュニケーター・養生文化研究家
1997年北京中医薬大学に留学し、国際鍼灸医師、国際薬膳師を取得。さらにタイやスリランカ等アジア諸国の伝統医学を幅広く研究。帰国後は漢方・薬膳セミナー、美容サロンのメニュー作成・技術指導、店舗への薬膳レシピ提供、テレビ番組の企画、健康記事の執筆・監修
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