by uruotte

【体験レポート】はじめてのお味噌作り教室-準備や作り方、保存方法なども聞いてみました!

お味噌づくり教室

編集部の松本です。
先日、奈良の初瀬で「やまと薬膳」の活動をされている『オオニシ恭子』先生に”お味噌づくり”について教わってきました。
白みそ・赤みそ・米みそ・麦みそ…。スーパーにたくさん並んでいるお味噌は、どんな風に作られているのでしょうか。今回は、お味噌づくり体験についてお伝えします。

 

■お味噌を“手作りする”こと

お味噌づくり

お味噌の材料は、『大豆、麹、塩』です。
市場には、機械で作られたお味噌もたくさん並んでいます。しかし、手で作ることが大切だとオオニシ先生はいいます。
「お味噌の中では発酵の際に微生物が育ちます。お味噌作りは微生物が育つ『土壌を作る』作業なのです。自分の手でお味噌をつくると、自分の持っている菌とこの微生物が作用して、自分だけのお味噌が誕生します。“自分のお味噌をつくる=自分の一部を作る”と思って、愛情を込めて作りましょうね。」とオオニシ先生。
ゴム手袋やミキサーは使わずに、手で素材に触れることが大切なんですね。

 

【時期】
お味噌作りは“2月”がベスト

「寒仕込み」という言葉があり、お味噌は2月頃に作るのが最適です。
2月に仕込んで2回夏を過ごすとよいと言われており、暑い時期にお味噌を作ってすぐに発酵が始まるよりも、暖かくなるにつれて少しずつ発酵するのが良いそうです。一年経ったころに一度覗いてみると、塩と大豆が馴染み始めて、早ければこのころから食べれらるようになります。ここから再度発酵させて、来年の夏頃までには出来上がります。

 

【材料】
素材はカラダにいいものを。
“塩分量”にも気をつけましょう

せっかく作るのならば、カラダに良いものを。
今回使用する大豆や麹は無農薬でオーガニックの食材です。
そして、オオニシ先生のこだわりは"お塩"。「生命は海からきている」と言われるくらい、海の中には生命に必要なあらゆるミネラルが入っているので海水からできる天然のお塩を。
また、お味噌作りの場合、“塩分のバランス”も大切です。塩分が少ないとカビが生えやすくなり、多すぎるとしょっぱく仕上がります。今回は、ちょうどよいお味噌を作るために塩分量は約18%の割合でつくりました。

 

【保存容器】
お味噌の保管におすすめの容器
ジップロックでも大丈夫?

『お味噌は生きている。』
人のカラダの中にも善玉菌・悪玉菌が存在してそのバランスをとって生きているように、お味噌にもいろんな菌がバランスよく存在します。お味噌は生き物なので、空気が必要です。ジップロック等で密閉するとカビは確かに来ませんが、お味噌もおいしさに欠けてしまいます。

密閉できる「ビニール製」や「金属(アルミ・ステンレス)製」だと塩分を多く含むお味噌を保管している間に成分が溶けてお味噌に混ざってしまうので避けましょう。
おすすめの材質は木製」「ガラス製(ホーローなど)」「土製(かめなど)」です。
プラスチック製の場合は「漬物用」を選びましょう。今回はこの漬物用のプラスチック容器を使用します。

 

【準備】
お味噌作りは「清潔」にするところから

お部屋はきれいに 

お味噌をつくるときは、「清潔」な環境を。
菌や微生物の繁殖がカギになるお味噌作りは、準備がとっても大切です。

■部屋をきれいに
お部屋をしっかり養生する
お味噌は作る過程で、樽に空気を含ませないように投げつけることがあります。いろんなところに飛び散ってしまうので、壁、床、机を養生しておくのがおすすめです。

■道具をきれいに
容器やボウルはしっかり洗って、アルコール消毒をしましょう。

■自分をきれいに
お洋服にホコリや、ペットの毛、髪の毛などがついているとお味噌に混ざることがあるのでしっかり落としてましょう。また、手には本来自分が持っている常在菌がいますが、それ以外に雑菌がついていることがあります。始める前には手洗いをしましょう。

 

さぁ、ここから『お味噌作り』のスタートです。

 

大豆をゆでる

1.大豆をゆでる

大豆はたっぷりのお水に6時間~一昼夜浸して、大豆がひたひたになるくらいのお水をいれたお鍋で煮ます。
(普通のお鍋なら3~6時間、圧力鍋なら20~30分)
※圧力鍋の場合、大豆の一部が栓に詰まることがあるので注意しましょう。

(この間にお部屋の養生を済ませます。)

 

 

塩切り麹

2.麹と塩を混ぜ合わせて塩切りをします。

両手をつかって、自分の手ですり合わせるように混ぜることで、自分の菌が麹になじみます。このすり合わせる作業が大切です。

 

 

 

 

大豆をペーストにする

3.1.の大豆の水分を切って、ペースト状にすりつぶします。

ビニールに入れて少しずつモミモミ。熱いうちは軍手をつかってくださいね。

※大豆の煮汁は最後まで使うことがあるので、取っておきましょう。

 

 

 

オオニシ先生の見本

オオニシ先生に混ぜていただくと、なんだかおいしくできそうな気がします^^

※この後麹と混ぜるのですが、麹は冷たすぎると発酵せず、40℃以上の熱が加わると菌が死んでしまいます。大豆は人肌程度の温度になるようにしましょう。

 

 

 

麹に大豆を混ぜます

4.塩切り麹にペーストした大豆を混ぜてお味噌を作ります。

混ぜていると、つぶし残した大豆が!つぶれていない大豆があったら一つずつつぶしながら均一になるまで混ぜていきます。お味噌がまだ固い場合は、大豆の煮汁を混ぜながら、柔らかく整えていきます。

 

 

 

たたきつけられた味噌玉

5.樽に薄く塩を塗り、お味噌を丸めて樽の底に勢いよく投げつけます。

空気が入るとそこからカビが生えてしまうので、ここは“勢い”が大切です。
小柄な先生の見ためからは想像ができない「バーン!」という力強い音が部屋に響きます。いい音がすると空気が入っていない証拠だそう。

 

 

完成

6.少量のお塩をふり、さらし布をかけて、お味噌を守る『犠牲のお味噌』をのせます。

中のお味噌を守るように、犠牲のお味噌でしっかりフタをして、カビがこないように残りのお塩をふり、重石を載せたら完成です。

 

 

 

この日作ったお味噌は、上の写真の状態になる来年の2月まで、一年以上寝かせます。
自分の手でつくるお味噌がどんな味になるのか、どきどき。^^

 

手作りお味噌の保管場所は?気をつけるポイント

お味噌は生きています。季節が進むにつれて発酵が進むため、「冷暖房が当たらない場所」を選びましょう。
また、湿気やすい場所だとカビが生えやすいので「湿気がすくない場所」も大切なポイントです。
お味噌の発酵具合が気になってたまに見たくなりますが、フタを開けるとホコリや外気に触れてカビが生えやすくなります。見たい気持ちは抑えて、なるべく空気に触れないようにしましよう。

 

手作り味噌の食べ頃は?

お味噌の食べごろ

 

お味噌を作って一年間発酵させたら中を開けて見てみましょう。夏に暑い日が進むと、お味噌の発酵が早く進み、夏に涼しい日が続くと発酵は遅くなります。
中身が濃い茶色に変化して、大豆と麹が馴染んでいたら完成です。

お味噌ができあがり発酵を止めたい場合はタッパーに移すなどして冷蔵庫で保管しましょう。
タッパーに取り分けた残りは発酵を続けさせて、お味噌の『あじわいの変化』を楽しむのも良いですね。

 

お味噌に“カビ”ができた場合の対処法

1年間保管していると、お味噌にカビが生えることがあります。
出てきたカビが「白カビ」なのか、「黒カビ」なのかによって対処法は異なります。

お味噌に生えた白カビ

■白カビの場合

実は白いカビが生えるのは問題ありません
今回、たまたま昨年のお味噌を見せていただきました。
こちらのお味噌は『犠牲のお味噌』に白カビが生えています。茶色いものは、お味噌から出た“たまり醤油”だそう。中を開けて大豆と麹がしっかり馴染んでいたら、しっかりお味噌が熟成している証拠です。

■黒カビの場合

黒カビが生えている場合は、すぐに取り除きましょう。カビが残っていると繁殖してしまうため、黒カビが触れている部分はすべて捨てます。お味噌をとったらその上にお塩をかけてカビを生えさせないようにしましょう。

 

最後に

本日の講師「オオニシ先生」

「自分の手で作るお味噌を家族で食べるのはとても良いことだと思います。自分の菌が入ったお味噌は食べたときに違和感を感じないため、おいしいと感じると思いますよ。」とオオニシ先生はおっしゃいます。

ちょっと気合いを入れて行うお味噌作り。

こねて、こねて、たたきつけて。
この時期は1日かけて、家族でお味噌作りをやるのも楽しそうです^^
お子さまがいる家庭は、ぜひお子さまと“お味噌づくり”をしてみてくださいね。

さぁて、このお味噌を使ってどんな一杯をつくろうかな。