by uruotte

漢方的UV対策〜シミのない透明肌を取り戻す「活血生活」って?~美髪のための養生のススメ⑯

みなさんは、どんなUV対策をしていますか?

日差しがどんどん強くなってくると、気になるのが日焼けです。
若い頃は何も気にしないで太陽に当たっていたのに、歳を重ねるごとに紫外線が怖くなって、外にでるときには日焼け止めと日傘が欠かせない。そんな方も多いのではないでしょうか。

 

漢方で日焼け予防はできる?

「漢方で日焼け予防はできませんか?」
という質問に対する答えは… NO。

残念ながら、漢方で日焼けを予防することはできません。

人の体は、もともと「自己治癒力」を持っています。病原菌が体に入れば、それを殺したり、追い出したりして体を守り、傷ができればそれを修復していきます。
それを後押しするのが、漢方薬や食養生、鍼灸や気功などのいわゆる漢方の治療養生法です。

 

日焼けは体を守る防衛機能

強い紫外線を浴びると、肌のメラニン色素が増えて、肌が黒くなります。
「日焼けなんかしなければいいのに」と思うかもしれませんが、そこにはちゃんと黒くなるべき理由があります。

黒くなった肌には紫外線を吸収して、肌の奥の細胞に届かないようにブロックする力があります。肌は黒くなることで、強い紫外線の害から体を守っているのです。
つまり、日焼けとは、紫外線の害にやられないように、体が武装した状態。紫外線に当たるのに日焼けをしないようにしたり、日焼けした肌をムリやり白く戻したりするのは、体にとっては不自然で危険なことなのです

漢方は、身体の正常な働きを応援することしかできないので、日焼けそのものの防止はできないということになります。

 

日焼けをしたくない本当の理由は?

でも、よく考えてみてください。

あなたが怖がっているのは「日焼け」ですか?

若い頃、日焼けが怖くなかったのは、夏はどんなに日焼けをしても、秋になればきれいな白い肌に戻っていたから。それが、いつからか白肌に戻りにくくなり、肌がくすんで、シミが増えていくように…。そして「日焼けが怖い!」「紫外線が怖い!」となっていったのではないでしょうか?

肌にダメージが残らなければ日焼けもOK!となれば、漢方の出番です。

「長そで+マスク+サングラス+帽子+日傘」といった、紫外線予防をしなくても、秋になったらきちんと透明感を取り戻す。そんな健康的な肌作りのための漢方養生をご紹介します。

 

肌のくすみやシミの原因は「血のよどみ」にある

肌のくすみやシミの原因は「瘀血(おけつ)」。

血がよどんで、巡りが悪くなった状態のことです。

血の働きは、体中に栄養分や酸素などのエネルギーの元を届け、老廃物を運び出すこと。そのため血の巡りが悪くなると、肌の新陳代謝が低下して、シミやくすみが溜まっていくようになるのです。

 

虫刺されが痕になる人、くまができる人も要注意

瘀血体質になると、肌には次のようなトラブルが現われてきます。

■シミ・そばかすが増える

■顔色が悪く、肌がくすんでいる

■目の下にくまができる

■あざができやすい

■にきびや虫刺されの痕がなかなか消えない

■肌が乾燥して荒れやすい

 

その他にも、

■月経痛がひどい

■肩や首のコリがつらい

■手足が冷える

■脚がむくむ

■慢性的な痛みがある

■物忘れしやすい

 

など、全身にもさまざまな症状が現れます。

上記の症状が3つ以上ある人は、瘀血の可能性が大。まだ症状が気にならなくても

 

■月経血の色が黒っぽく、かたまりが混じる

■舌の裏の血管が青黒く、ふくらんでいる

 

という方は、瘀血になり始めているので、注意しましょう。

 

 

瘀血を解消して、透明感のある肌を取り戻すには

シミやくすみの原因になる瘀血を解消するにはどうしたらいいでしょうか?

瘀血の原因は、冷え、ストレス、栄養不足や栄養過多。睡眠不足や運動不足、悪い姿勢なども血の巡りを悪化させます。

春から夏はどんどん気温が上がり、血の巡りもよくなりやすい季節。
ただし朝晩の冷えや、突然の雨、建物や車内の冷房などには注意が必要。肌寒さを感じたときにさっと羽織れるストールなどを持ち歩きましょう

また、生活環境が変わることが多い春は、なにかとストレスが溜まりやすい季節です。
日差しを怖がりすぎないで、外で運動をしたり、散歩をするのもストレス解消におすすめです。

食べ過ぎも血をよどませる大きな原因。
ふだん食べ過ぎ・飲み過ぎの自覚がある方は、週に1~2回の夕食抜きや、週末のプチ断食を試してみるのもいい方法です。

 

血の巡りをよくする薬膳食材

漢方では「活血化瘀(かっけつかお)」といって、瘀血をとかし、血の巡りを活性化する頼もしいパワーをもった薬膳食材があります。

私のおすすめは、ウコン、ベニバナ、バラ、桂花(きんもくせい)

これらは、薬にも使われるくらい強い効き目をもった食材です。ウコン茶、紅花茶、ローズティーなどはスーパーでも手に入りやすい薬膳茶。桂花はほんのり甘い桂花陳酒としておなじみですね。

食べ物ではサフランお酢がとくにおすすめです。ちょっとお高いサフランは、パエリアやサフランライスでおしゃれに楽しんで。お酢は黒酢やりんご酢、みかん酢などの果実酢など、薄めてドリンクとして楽しむようにすると、毎日の生活に取り入れやすくなります。

 

まとめ

瘀血を解消して血の巡りをよくすることは、美髪のためにも重要なこと。
抜け毛や白髪、髪の乾燥などにお悩みの方も、ぜひ血の巡りを改善する「活血生活」に取り組んでみてください!

国際鍼灸医師・国際薬膳師・健康美容コミュニケーター・養生文化研究家

鳴海美紀(なるみみき)さん

鳴海美紀さん
1997年北京中医薬大学に留学し、国際鍼灸医師、国際薬膳師を取得。さらにタイやスリランカ等アジア諸国の伝統医学を幅広く研究。帰国後は漢方・薬膳セミナー、美容サロンのメニュー作成・技術指導、店舗への薬膳レシピ提供、テレビ番組の企画、健康記事の執筆・監修などを通じ、東洋医学をベースとしたインナービューティ&ヘルスを提唱。

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