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白髪や薄毛の最大の原因「老化」を食い止めるには、どうしたらいいのでしょうか?
誰でも年を取ると、白髪が増えてきたり、髪の量が少なくなってしまうものです。でも、だからと言って「仕方がない」とあきらめるのはちょっと早いかもしれません。
あなたの白髪や薄毛が“間違った老化”のせいならば、食べ物やマッサージで予防・改善することが可能です。
老化が早い人と遅い人の違いは?
不老不死は世界中で昔から追い求められてきた夢。科学技術の進歩によって、将来、どんなことになるかはわかりませんが、まだしばらくは「老化」を免れることはできません。
でも、同じ年でも若く見える人と、年を取って見える人っていますよね。高校や大学のクラスメートと久しぶりに同窓会で会った時のことを思い出してください。
20代半ば、社会人になって見違えるようにきれいになったクラスメート。30歳で大人の女性としても成熟。でも、アラフォーと言われる年代になると、だんだんと衰えが見え始めます。
40歳を過ぎると、若く見える人と老けて見える人の差はどんどん広がります。
50歳を過ぎると、ハツラツとしている人と、やつれた感じの人では、もはや同学年には見えないほど。髪も体もなんだかしぼんで「あんな人いたかしら?」と思うくらい老け込んでしまう人もいるはずです。
実年齢以上に老け込んでしまうのは“間違った老化”。漢方医学では、その原因は「原気のムダ遣い」だと考えています。
原気を損なうと老化が早まる
原気って何?元気の間違い?と思われた方もいるかもしれませんね。
原気とは「活動の源となる根本的なエネルギー(気)」のこと。だから、原気が少なくなると、内臓の働きや脳の働きなど、すべての活動が低下して、「元気」がなくなってしまうんです。
その原気の大元となるのが、生まれたときに親から受け継いだ「先天の気」。
先天の気に、食事や呼吸でつくる「後天の気」が合わさることで、原気ができるのです。
先天の気が少ない人は、子供の頃から体が小さかったり、成長が遅かったり。大人になっても病気がちだったり、人よりも老化が早かったりします。
先天の気に恵まれた人は、元気いっぱいですくすく育ち、大人になってもエネルギーに満ち溢れ、「いつまでも若いね」と言われるタイプ。
そのひとつの指標となるのが豊かな黒髪。歯が固く、虫歯になりにくい人も先天の気に恵まれたタイプです。
先天の気の量は生まれたときに決まっていて、あとから増やすことはできません。人が成長するためのエネルギーや、病気から体を守ったり、修復するためのエネルギーとして、年齢とともに少しずつ減っていってしまいます。先天の気をなるべく減らさないようにすることがアンチエイジングの鍵となります。
アンチエイジングの要は「腎」
先天の気が大きく減ってしまう原因は、病気やストレス、睡眠不足や暴飲暴食。また、出産や過度なセックスなど、生殖に関わることも大きく影響します。
では、どうすれば先天の気をなるべく減らさないように守ることができるのでしょうか?
先天の気は、漢方でいう「腎」に蓄えられています。そのため「腎」をメンテナンスすることがアンチエイジングにつながります。
その手軽で、効果的な方法のひとつがツボ養生です。
アンチエイジングには「腎」のツボ
人の体には、たくさんのツボがあります。その中で、とくに「腎」と関わりの深いツボをつないだ線が「腎経」と呼ばれる経絡。
「腎」に負担をかける生活をしていると、腎経のツボに反応が出てきます。そんなときに、ツボにお灸をしたり、マッサージをすることで、腎をメンテナンスすることができるのです。
<かかとのマッサージで黒髪も復活!>
腎経は、足裏のツボから始まって、かかとの内側、脚の内側を通り、お腹、胸まで、全部で27個のツボがある長い経絡です。
その中でセルフマッサージにおすすめなのが、かかとの内側にある4つのツボです。
ツボは頭のてっぺんから手足の先まで、いたるところにあるのですが、使いやすいツボと使いにくいツボがあります。お腹やお尻など、筋肉や脂肪が多い場所にあるツボは見つけにくく、刺激するのも力が必要。
これに対して、かかとのツボは、骨のすぐ上にあるため、見つけやすく、小さな力でしっかり効果を出せる、使いやすいツボなのです。
<かかとのツボマッサージの方法>
かかとには「大谿(たいけい)」「大鐘(たいしょう)」「水泉(すいせん)」「照海(しょうかい)」という4つのツボが集まっています。
狭い面積にツボが集中しているので、指で押して気持ちがよいポイントを見つけましょう。そこが今のあなたに必要なツボです。
- 床に座って、片足だけ、あぐらをかくように膝を曲げます。
- 内くるぶしからアキレス腱の方向に伸ばした線と、内くるぶしから真下(かかと方向)に伸ばした線で囲われた四角の中を、親指でゆっくり押してツボを探します。
- 場所によって、飛び上がるくらい痛いポイントや、じんわりと痛気持ちよさがひろがるポイントがあります。そこを中心にかかとの内側全体を5分程度マッサージします。
- 内くるぶしとアキレス腱の間の凹みにもツボがありますが、アキレス腱そのものを押さないように注意してください。
- ゆっくりと深呼吸をしながら行いましょう
〇マッサージのあとは、常温の水やお茶を飲んで、デトックスを促しましょう。
白髪と薄毛を予防・改善するツボ まとめ
かかとにある腎経のツボは、アンチエイジングだけでなく、生理痛や生理不順などのいわゆる婦人病や、むくみや冷え症、不眠症などに効果がある便利なツボです。冷えが強い人は、マッサージだけでなくお灸もおすすめです。
毎日のセルフメンテナンスに、ぜひツボマッサージをお試しください。
> かかとのマッサージで黒髪復活!? 白髪と薄毛を予防・改善するツボ (2)へつづく
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国際鍼灸医師・国際薬膳師・健康美容コミュニケーター・養生文化研究家
鳴海美紀(なるみみき)さん |
1997年北京中医薬大学に留学し、国際鍼灸医師、国際薬膳師を取得。さらにタイやスリランカ等アジア諸国の伝統医学を幅広く研究。帰国後は漢方・薬膳セミナー、美容サロンのメニュー作成・技術指導、店舗への薬膳レシピ提供、テレビ番組の企画、健康記事の執筆・監修 |
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