by uruotte

養生ってなに? 一年の四季と、人生の四季 ~美髪のための養生のススメ⑧

養生 人生の四季

みなさんは、日頃「養生(ようじょう)」を意識して生活していますか?

養生とは「よりよく命を養う」こと。

寿命を延ばしたり、健康で元気な心と体を養うための、生活の哲学&テクニックです。

人の健康は食べ物、運動、睡眠や呼吸によって、大きく影響を受けています。そのほかにも、服の選び方、人間関係、ものの考え方など「こんなことが関係しているの?」と思うような小さなことの積み重ねが、体と心に大きな変化をもたらします。

2045年には平均寿命が100歳に!?

最近、「人生100年時代」という言葉をよく耳にしますが、私たちは本当に100歳まで長生きするのでしょうか?

2017年の厚生労働省の発表によると、日本人の平均寿命は男性80.98歳、女性87.14歳。

一昔前の1960年の平均寿命は、男性で65歳、女性で70歳程度。約100年前の大正時代の頃の平均寿命はなんと42~43歳。

100年前は「人生50年」にも手が届いていなかったなんて、ちょっとびっくりですね!こうしてみると、たしかに100歳に手が届く日は、そう遠くないような気がします。
みなさんは100年時代って、どう思いますか?

「なんて素晴らしい!」とワクワク夢が広がる方もいれば、「やれやれ、勘弁してよ」と思う方もいると思います。私はどうかというと、親には「いつまでも長生きして欲しい!」と思う反面、正直、自分のこととなると「いや~、そんなに長くなくても」なんて思ったりもします。

いずれにしても、私たちには自分の寿命を決めることはできません。
となると、大切なことは「生きている限り、なるべく楽しく、できるだけ元気でいること」。

そのために必要になるのが「養生」です。

 

養生の基本ルール~自然とともに

はるか昔、中国を統一した絶対権力者・秦の始皇帝。すべての権力と富を手にした始皇帝が最後に求めたのは不老不死でした。結局、不老不死の夢はかないませんでしたが、その知恵はさまざまな形で、中国の医学や健康法に受け継がれています。

 

養生の基本ルールが「自然とともに」という考え方

は暖かい風が吹き、草木が芽吹き、成長する季節。

寒さで縮こまっていた冬の毒素を出すためのデトックス食材で、体をリフレッシュ。風を感じるゆったりした服でお散歩。のびやかに軽やかに気の流れを活性化することが、春の養生のポイントです。

は太陽が照り付け、草木が生い茂る季節。

燃えさかるように熱く、湿気の多い日本の夏は、熱をためない生活が大切。体を冷やしてくれる夏野菜を多く摂り、きちんと汗をかいて、余分な熱を体の外に追い出すこと。がんばり過ぎやいらいらは、熱を高めてしまうので、ムリをしないことも大切です。

は、気温が下がり、空気も乾燥してくる季節。

乾燥した空気は、肺を傷めやすい季節。外に向かう陽のエネルギーが強い春夏から、秋分を境に、陰のエネルギーが強くなる不安定な季節でもあります。体調を崩しやすいこの季節は滋養のあるものを食べ、体に潤いと力を蓄えていきましょう。

は、草木も葉を落とし、動物が冬眠をする静かな季節。

寒邪に体をやられないように、寒さ対策をしっかりすること。体が温まる程度の運動は必要ですが、大汗をかくような運動は必要ありません。あまり活動的にならず、静かに過ごすことが基本です。体も「貯める」方向に向かうこの季節は、ダイエットには不向きです。

 

人生の四季

養生の基本ルールは、一年の四季によりそった自然な生活をすること。そして、人生の四季にもよりそった生活をすること。

「いつでも精一杯に頑張る」ことは、実は自然に逆らっている場合があります。

10代から30代半ばくらいまでは、人生でいえば春夏。考えこんで立ち止まるよりも、ちょっとムリをしても、どんどん行動してみることが貴重な経験と糧になっていきます。

 

でも40代、50代を過ぎると人生の秋冬に差し掛かってきます。痩せにくくなったり、白髪が多くなったり、ムリをすると回復が長引いたり。「昔とはちょっと違うな」と感じることが次第に増えてきます。

 

秋冬は、春夏の実りをもとに、静かに次の季節への準備をする季節。若い頃はひとりで抱え込んで徹夜で頑張ったような仕事も、上手に若い人たちに配分してみましょう。

 

また、攻めのダイエットをするよりも、体を温め、柔軟性を高め、巡りをよくして代謝を上げるような体作りが、結局は健康的なシェイプアップにつながります。

 

「人生100年時代」。これから先の長い将来のために、ちょっと立ち止まって「人生の四季に合った生活」を考えてみることも必要です。

 

 

鳴海美紀さん

国際鍼灸医師・国際薬膳師・健康美容コミュニケーター・養生文化研究家

鳴海美紀(なるみみき)さん

1997年北京中医薬大学に留学し、国際鍼灸医師、国際薬膳師を取得。さらにタイやスリランカ等アジア諸国の伝統医学を幅広く研究。帰国後は漢方・薬膳セミナー、美容サロンのメニュー作成・技術指導、店舗への薬膳レシピ提供、テレビ番組の企画、健康記事の執筆・監修

当サイトに掲載されている内容の無断転載・引用、画像の無断複製・転用を禁じます。